お別れ
ヨクサルは東京にいたかったみたいです。
雨の季節にお別れになりました。
可愛がってくださった方に猫に代わって感謝申し上げます。ありがとうございました。
先日お客さまからヨーにいただいたバラです。きれい。
原発の被災猫だった彼は私というより先輩猫キャトルに惜しみない愛情を注がれて幸せな猫生を送ったと思います。
写真はまだとても見られないと思っていましたが今見ていたら小さくて可愛かったなあと意外と冷静。
どの写真もキャトルとべったりで舐めてもらって遊んでもらって大きくなっていく様子がよくわかりました。
東日本大震災の際、福島で勇気あるボランティアさんに助けられました。
手のひらに乗るほど小さい猫でした。
いつもこう。キャトルがきれいにしてくれていたから自分では毛づくろいしない猫に育ってしまいました。
きっとキャトル兄ちゃんと今頃は天国でこんな感じでしょう。間違いなく。
これで我が家の猫は皆天国に行ってしまいました。
これはきっとなにか意味があるんだろうなぁ。
私は動物の生き死には人の意思でどうにかなるものではないと思っています。泣いても祈っても天命は変えることはできない。
だからあまりスピリチュアルな考え方はできない人間ですが長野に行く前に全員が死んでしまったことには凹むとか落ち込むとかではなく何か意味があるのだろうと思えます。
そうだ。この際だから我が家の猫達を一挙紹介。
初代看板娘、ブリュッケ。名前はドイツ語の橋、Bruckeから。美しく頭脳明晰な黒猫でした。
長男パナシ。開けっぱなし、食べっぱなしのパナシ。ボス気質の大柄な雄猫。
二男ジーザス・クライスト。クリスマスに来たからジーザス。大声、粗暴、悪癖の暴れん坊は1番長生きしてくれました。
4番目はキャトルキャール。フランス語の4/4という意味の名前。4番目だからキャトル。1番優しくて1番勇敢。
5番目のコンキリエ。名前はイタリアの貝殻パスタの名前から。耳が奇形でそのパスタに似ていたのでコンちゃん。晩年は母の家でおばあちゃんと暮らし「私の宝物」と可愛がられ看取られました。
そして6番目がヨクサル。
ムーミンのスナフキンのお父さんjoxarに似ていたから名前をヨクサルにしました。
2代目くろねこ軒看板息子でした。シールもカバンも看板もヨクサルがマークになりました。1番臆病で野生味が強い、海のそばで生まれた猫でした。
こうやって初代から書いてみるとヨクサルとお別れした今くろねこ軒の中のひとつの区切りが付いたのかもと思いました。
ブリュッケを飼ったのと同時期にくろねこ軒を始めました。
くろねこ軒の屋号は彼女が大きく育ってくれるのと同時にお店も育てば良いなと思って付けたのです。
招き猫ブリュッケのおかげで本当にその通りになりました。
次々新しく家族を迎え、その時代を過ごし、私もくろねこ軒もどんどん成長しました。
猫達と共にこの家で過ごした時間は私の人生の中でも1番忙しくて充実して楽しい時間だったと思っています。
そして今、私は東京を離れ長野に向かおうとしています。
そのタイミングで皆この世を去って行きました。
これから長野で新しいくろねこ軒を作って行くために我が家の猫達は一度全部終わらせてくれたのかもしれません。
新しいスタートを切らせようとしている。
私にはそう思えて仕方がないのです。
今、猫が切れているこの状態(猫がいない暮らし)は私の物ごごろついてから初めてです。
これがなんとも。居心地が悪くて家がきれい。精神的に寂しくて体がラク。時間があってムナシイ。
このまま猫がいない暮らしはラクだなあ。でもなにか大きく足りないんだなあ。
と、思っていたら母が長野の新しい家で子猫を2匹!飼いたいと言い始めました。
やれやれですが「くろねこ軒」に猫がいなかったら様にならない。
また皆さんに紹介できる日が来ると思います。