わかり難いですが曇天の海、由比ケ浜です。
曇りで涼しくなった土日、レンタカーを借りて静岡の清水に一泊旅行へ行って来ました。
近郊美術館2件はしご、も計画のうちなのでまず目的地を通り過ぎて静岡市美術館へ。
「歌川国芳展」へ。没後150年展です。
浮世絵に特別興味がある訳ではないのですがこれは見たかった。
東京へは12月に巡回して来ますがクリスマス時期はお菓子屋農繁期なのでそれなら今見に行こう、と出掛けました。
行って良かった。
とても良い企画展でした。421点(前後期入れ替えなので数点見られなかったけれど)の大企画展。
武者絵で有名ですが猫好きでも有名で動物を描いた作品も多く、力の入った代表作の大作も素晴らしいけれど小さな作品の中の動物や金魚も良かった。
小さな作品を見ると作者の人柄と言うか普段の顔がかいま見られるようで面白いのです。
浮世絵の展覧会に行くといつも思う事ですが浮世絵師はデザイナーとしての感覚が超人的だと思います。
いや、久しぶりにその世界を堪能しました。大満足。
静岡から清水へ向かいます。
1時間以上かかると思っていたらなんと15分。そんなに近いとは知らなかった。
さて、この旅の本当の目的は母からの大荷物を受け取りに来たのでした。
母からあなたに譲る荷物を送るけどいつが良い?と手紙が来たのが先週。
もう連絡を受けてから数日のブルーなこと。
私の母は家具や食器の趣味がある人なのですが持っている数が半端じゃないのです。ちょっともう信じられない数です。
私は物は持ちすぎない方が良い、と思っているのですがこれはきっと母の反面教師。
最初は誰かにもらってもらってとか、叔母が欲しいんじゃないしら、となんとか逃げていたのですがだんだん声が尖って来ました。幾つになっても母に怒られるのはイヤなもの、致し方なくレンタカー出動となりました。
叔母と母、私でどんどん食器を出してパッキング。
なんか私の人生こればかっりやっているような気がするわ・・・。
女3人お喋りしながらの作業で昔を思い出しました。あと何回こんな時間を一緒に過ごせるかなと思うとまあ、来て良かったか。
私が母と会うのはオリンピックと同じ4年に1回くらいのペースなのです。
だから次会う時には心臓の悪い叔母はこんな手伝いはしてくれないかも、なんてちょっとしんみりしてしまいました。
しかし。現実は厳しいのよ、おかーさん。
「次はこれ持って行ってね」と上機嫌な母を前にげんなりするムスメ。
どこをどうやっても入らないよ!
もうほんとうにお箸一膳たりとも送って来ないでちょうだいね。
という訳でちょっと一興、母のプライベート、無断公開。
これは薬?笥。
子供の頃から家にありました。どこに何が入っているのか全部覚えていて存命だった祖母によく懐中電灯やボタンの引き出しはどこか尋ねられました。
今はこのすべてに物が詰まっていることに気が遠くなる。
デミタスカップ達。
なんてことだ。口はひとつなのになんでこんなに沢山集めるの。
全世界に向けて発信しておいたからね。欲しいといってくれる方もいらっしゃるかも。
期待しましょう。
そして2匹の双子の老猫にも会ってきました。
KenとBarbie。青い布はギプスではなく首に巻く保冷剤。
「なんて過保護なの」と意見したムスメですが内心家に帰ったら早速JESUSさんに買って上あげよう、と思っていたのでした。
家のねこ達に比べると信じられないくらいにおとなしくて良い子達。
きれいなおじいさんとおばあさん、がんばってうんと長生きしようね。
そして翌朝早くに帰路につきました。
高速は使わないでぐる〜っと52号線で山梨の甲府方面へ。
一般道は時間はかかるけれどこんな山間をのんびり抜けて行くので楽しい。
静岡の山は上が丸くて昔話の絵みたいな山が多いように感じます。
山梨県立美術館の企画展「ムーミンと仲間たち」展に寄りました。
こちらは見応えあるというよりは夏休みの子供達にも喜ばれそうな企画です。
格別のムーミン好きというわけではありません。原作者のトーベ・ヤンソンに興味があるので後半の展示はとても面白かったです。
彼女がデザインした切手や雑誌の表紙等、北欧の色使いに溢れている物も多くてなかなか興味深かったです。
夏休みに行ってみたい、でもちょっと遠いし、と思っていた美術館を両方まわれてとても充実した週末でした。
さて、家に帰って大きな棚と食器を下し、結構重い猫脚の棚にウンザリし、もうこれ今ここでガレージセールしたいと思いつつなんとか運び入れました。
旅行中ずっと飲みたかった濃い珈琲をいれて小休止。
さて、家具を移動し、どう収めるか。果たして収まるのか。
それは次回のお楽しみ。(もうヤケクソです)
オマケ。
あまり選ばずに買って帰ったミュージアムショップの葉書にヨクサルがいました。
黄色い葉書の一番右にいるパイプをくわえたのがヨクサルさんです。
帰宅して、家のヨクサル君は私にまとわりついて離れませんでした。